ギリアド「レムデシベル」緊急使用許可を取得して株価急上昇!・・・とならないのはなぜ?

スポンサーリンク

アメリカの製薬会社ギリアド・サイエンシズのレムデシベルがコロナウイルスの治療薬に認められたんだよね?株価上昇間違いなしだね!

そう期待したいところだけど、なかなかそう簡単でもなさそうだね。ちょっと詳しく見てみよう。

スポンサーリンク

世界の救世主なるか?どうなる?ギリアド・サイエンシズ($GILD)の株価。

以前からささやかれていたギリアド・サイエンシズの「レムデシベル」の使用許可が市場の予測より早く報道されました。

まず5月2日朝刊。

トランプ米大統領は1日、米食品医薬品局(FDA)が新型コロナウイルスの治療薬として米医薬大手ギリアド・サイエンシズの「レムデシビル」の緊急使用を認可したと発表した。臨床試験(治験)で感染者の回復を早める効果を確認したとして重症患者への使用を認める。新型コロナの実質的な治療手段として期待を集めそうだ。

人工呼吸器を使っていたり血中酸素濃度が低かったりする重症患者への投与を認めた。米国立衛生研究所(NIH)が4月29日に回復期間が15日から11日に短縮したとの暫定的な治験結果を公表しており、2日後の緊急認可となった。

5/2 日本経済新聞

当日夕方の報道では日本も追随とのこと。

日米で新型コロナウイルスの治療薬として米医薬大手ギリアド・サイエンシズの「レムデシビル」の使用が始まる。米政権が1日に緊急使用を認可し、日本政府は2日、使用に向けて施行令を改正した。米国では治療薬の開発で先陣を切るため官民が連携し、臨床試験(治験)の開始から2カ月あまりという異例のスピードでこぎつけた。新型コロナ治療薬の有望候補として幅広く使われることになる見通しだが、増え続ける感染者に対応できるだけの供給力が課題となる。

米食品医薬品局(FDA)は安全性を確認した正式な「承認」ではなく、緊急認可として使用を認めた。人工呼吸器を使うなど重症の患者が対象だ。米国各地の医療機関への約14万人分の無償提供が4日始まる。政府がまず重症患者が多い医療機関に優先的に配分する。症状に応じて5日間もしくは10日間、静脈注射で投与する。

5/2 日本経済新聞

終わりの見えないコロナ禍のなかでようやく一筋の希望が見いだせるニュースであるとともに、ギリアドの企業としての将来性にも期待したくなります。

コロナ特効薬?ギリアド・サイエンシズってどんな会社?

ギリアド・サイエンシズは、アメリカ合衆国カリフォルニア州フォスターシティに本社を置く、世界第2位の大手バイオ製薬会社である。治療薬の発見、開発と商品化を行っている。

1987年の創業以来、HIV、B型肝炎、C型肝炎、インフルエンザといった感染症治療のための抗ウイルス剤開発を事業の中心としている。1987年、オリゴゲン として、薬学博士のMichael L. Riordanにより設立。

日本法人は2012年に設立。抗インフルエンザ薬のオセルタミビルの世界独占特許権を保有している。1996年に開発し、スイスの製薬会社ロシュ社にライセンス供与している(同社から、商品名「タミフル」として発売されている)。また、米食品医薬品局(FDA)は、同社開発の経口抗レトロウイルス薬エムトリシタビン・テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩配合錠(英語版)の「ツルバダ(Truvada)」を、エイズウイルス(HIV)への感染を予防する薬として世界で初めて承認した。

Wikipediaより

日本では報道される機会が少ないので知名度としては高くありませんが、製薬業界では後発でありながら、世界で蔓延する様々な感染症と戦い続けている企業です。

HIV、肝炎、インフルエンザ、ガンなどを克服するための救世主と言えるでしょう。

日本でも抗インフルエンザ剤、タミフルがよく知られていますね。

ギリアド・サイエンシズ株価推移

  • 赤:S&P500指数
  • 青:$GILD株価

そしてエボラ出血熱治療薬として開発するも治験に失敗した「レムデシビル」が、COVID-19治療薬の候補として脚光を浴びた4月中頃に株価は上昇しました。

ギリアド・サイエンシズ財務状況

最先端の技術で人類を悩ませる疾病に取り組んできたギリアドですが、売上規模として実は世界のトップ10にも入っていません。

上位製薬会社が生活習慣病治療薬を主力商品にしている一方でギリアドは感染症治療薬がメイン。

生活習慣病治療薬は投与期間が長く継続して売上が発生するのに対し、感染症治療薬は完治するまでの短期間の投与に限られるという特性が大きな要因ではないかと考えられます。

売上はここ数年伸び悩んでいます。特にc型肝炎治療薬の売上が低迷し、19年度コンセンサスも下回る結果となりました。

✳︎単位は百万ドル

最近5年間で蓄積したキャッシュは業界最高レベルで、新株式相場の下落を機に、これを活用し始めました。

その一例が、治験段階のがん免疫薬の開発会社、フォーティー・セブンの買収です。

←人気の「ファイナンシャルアカデミー」さんのセミナー。月5万円投資で1億円の資産づくりを目指す。今ならWEBセミナー無料です。とっても勉強になりますよ。

ギリアド・サイエンシズの未来 世界を救えるのか?

緊急承認を受けたレムデシベルですが、COVID-19治療コース1回4500ドル(約48万円)であれば妥当ととらえられ、ギリアドは数十億ドルの売上を獲得できるだろうとするアナリストもいます。

一方ギリアドは150万回投与分を無償寄付することを表明しており、レムデシベルがギリアドの売上にどこまで寄与できるかは不透明です。

このギリアドの姿勢が投資家視点で短期的に見れば機会損失ととらえられるかもしれませんが、自社の競争優位性と、世界の危機的市場環境をうまく利用して売上を稼ぎ出すというのは社会的評価を落とすリスクもあり。

ESG的な視点から持続可能性を考慮しますと、冷静で先を見通した素晴らしい経営判断だとわたくし、モーガンは考えます

ギリアド・サイエンシズHPには企業バリューとして以下のように記載されています。

ビジョン

生命を脅かす疾患の治療に、さらなる進歩を。

ミッション

効果的な治療法のない疾患に対する革新的な治療を発見し、開発し、患者さんに届け、患者さんとその家族に笑顔をもたらす

ギリアド・サイエンシズ株式会社HP  会社情報/バリュー より https://www.gilead.co.jp/about/value

この治療法がなく、人類を苦しめる疾病への取り組みを経営目標の第一と位置付けているこの価値観が無償寄付という経営判断につながっているのではないでしょうか。

まとめ

コロナ禍にけるレムデシベル緊急使用承認のニュースで注目されるも、売上を確保の道筋が明確になっておらず、株価は大きな反応を見せていません。

目の前に大きなチャンスがありながら売上確保のめどが立たない状況にアナリストからの評価は低く、投資判断は下げられがちになっています。

その結果、株価はその報道の大きさに対してほとんど反応がない状況が続いています。

しかし、ギリアドの過去の功績(HIV治療薬、肝炎治療薬、インフルエンザ治療薬等)の大きさと、治療法が見つからない疾患に対して正面から取り組み続ける姿勢を見る限り、ギリアド・サイエンシズは世界になくてはならない企業であることは間違いないでしょう。

売上は近年停滞気味。製薬会社の宿命で研究開発費の圧迫により利益率も高くないですし、負債比率が高い。

一方で今回のレムデシベル使用認可で世界各国の政府からの信任を得たこと、そしてキャッシュは豊富に担保できている点で、安全性には問題がないと判断できます。

コロナの危機的な状況後を脱したとしても収束までは数年を要するという見解も目立ちますし、レムデシベルの販売が長期安定的に行われる可能性もあります。

ESGの観点から、そして長期保有を前提とするのであれば十分投資妙味のある銘柄かと考えます。

※投資は自己判断でお願いします。

にほんブログ村 株ブログ サラリーマン投資家へ
follow us in feedly 👈読者登録はこちら。  ☝投資家ブログまとめメディア
経済ニュース 銘柄研究
スポンサーリンク
morgan@invest-for-fireをフォローする
小遣い投資でF.I.R.E.を目指すサラリーマン投資日記

コメント

タイトルとURLをコピーしました