コロナワクチン10億回分準備。ジョンソン・エンド・ジョンソン($JNJ)が世界を救うか?

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米中を中心にコロナウイルスのワクチン開発競争が激しくなってきてるね。

各国の製薬会社や研究機関、大学などがこぞって研究開発に取り組んでいるね。その中でも今回はアメリカの老舗製薬会社の「ジョンソン・エンド・ジョンソン」に注目してみよう。

最近、新型コロナウイルスCOVID-19向けワクチン開発関連の報道を見る機会が増えました。

しかし、ワクチン開発には1~2年かかるとか、すでに開発が進んでいて治験が進んでいるとか、様々な情報があってわかりづらいですよね・・。

実態はどうなのか調べてみると、製薬業界ニュースサイト「Answers News」にワクチン開発競争の現状が一覧化されてわかりやすい表を見つけたので引用します。

ANSWERS NEWS より引用

これだけ多くの組織が開発に取り組んでいるのには驚きですね。

表の中の「P1~P3試験」というのが気になりますね。治験の段階を示す表記で簡単にまとめると以下のようになります。

治験の3段階
  • P1(第1相)初めて人に投与する段階。主に安全性の調査。徐々に投与量を増やし最大耐用量を探る。
  • P2(第2相)有効性、安全性、投与方法を探る。薬の効果と副作用を見ながら適量を探る。数十人~数百人程度の規模で行われる。
  • P3(第3相)有効性の確認。薬効がどの程度が、既存の薬と比べてどうか数千人規模で検査。有効と認められれば国に申請をする。

何億ドルもの多額の研究開発費を投じて各組織がワクチン開発に取り組んでいますが、この治験の3段階をクリアし有効性が認められなければ使用が許可されないため、そこまで投じてきた多額の資金は水の泡と消えることになります

例えばすでにP1に入っている米国モデルナ、中国の研究組織などもP3で有効性が認められなければ「ふりだしにもどる」、という高いリスクを負っています

初期の治験で良好な結果が出たとして株価が急伸したモデルナに対しても慎重な見方をしていく必要があります。

↓こんなニュースもあります。

米モデルナのワクチン治験データ、有効性示すには不十分=報道
[19日 ロイター] - バイオ医薬大手の米モデルナが開発を進める新型コロナウイルス感染症のワクチンについて、初期段階での小規模治験データは有効性を評価する上で重要な意味を持たないと、医科学メディア「スタット(STAT)」が19日、専門家の話として報じた。これを受け、モデルナ株は終値で10.4%安の71.67ドルとなっ...

そんな中でワクチンの大量製造体制を整えているというジョンソン・エンド・ジョンソンですが、治験はまだ進んでおらず7月までにP1を開始予定とのこと。

一方で拙速に治験を進めても有効性が認められなければ意味のない世界ですから、出遅れているように見えて実は彼らは着実に前進をしている可能性があります。

今回はそんなジョンソン・エンド・ジョンソンについて見ていきます。

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ジョンソン・エンド・ジョンソン企業概要

設立1887年11月
本部ニュージャージー州ニューブランズウィック
代表Alex Gorsky
業種医療分野(Health Care)
上場ニューコーク証券取引所
従業員数132,000人
WEBサイトwww.jnj.com

ジョンソン・エンド・ジョンソンは明治時代創業の老舗の医療関連商品を製造販売する企業です。

日本法人が1970年代に作られており国内でもバンドエイドや綿棒、ベビーオイルなど日用品としてもすっかり認知が定着し誰でも知っているブランドですね。

経営学関連の書籍では経営方針やビジョンを示した「我が信条」(Our Credo)が良く紹介されるので有名です。

ご興味があれば↓こちらをどうぞ。

「我が信条(Our Credo)」にまつわるエピソード
ジョンソン・エンド・ジョンソンのたゆまない歩みの礎となり、絶えず適切な方向へと導く源泉となってきたものが、ジョンソン・エンド・ジョンソンのコア・ バリューである「我が信条(Our Credo)」です。ジョンソン・エンド・ジョンソンの企業理念・倫理規定として、世界に広がるグループ各社・社員一人ひとりに確実に受け継がれてお...

また90年代、行き過ぎた利益第一主義の企業経営体質を反省し、CSR(コーポレート・ソーシャル・レスポンシビリティ=企業の社会的責任)重視の経営が注目され始めており、その代表としてこのJ&Jが事例として挙げられるケースが多かったのを記憶しています。

ジョンソン・エンド・ジョンソンの歴史

ロバート・ウッド、ジェームス・ウッド、エドワード・ミードのジョンソン三兄弟が創業。

滅菌という概念を世界で初めて自社製品に初めて持ち込み、抗菌処理済み包帯を製造、その後この発想が絆創膏「バンド・エイド」の開発につながり同社が世界的企業へ発展していくきっかけとなります。

その後も鎮痛剤ベビーパウダーなど現代の日常生活になくてはならない医療関連製品を数多く世に輩出してきました。

一般的に安定した優良企業という印象が強い同社ですが、過去には何度か経営上の危機に瀕しています。

タイレノール事件

1982年、ジョンソン・エンド・ジョンソンの鎮痛剤である「タイレノール」を服用したシカゴ周辺の住民が相次いで死亡するという事件が起きます。そしてこの事件は全米を震撼させる大きなニュースとして報道されます。

同社のCEOは速やかに自社製品のタイレノールに原因があることを認め一切服用しないようにマスコミを通じて警告を発し、アメリカ全土から1億ドルをかけてすべての「タイレノール」を回収します。

そして、これもまた驚異的なスピードで異物混入を防ぐ特殊パッケージを開発し、同製品を再び市場に投下。事件後2か月で事件前の80%まで売り上げを回復させました。

CEOが一切の責任逃れを言わず、速やかに多額の費用をかけて全品回収、再発防止策を講じたことは「ビジネス史上最高の危機対応」としていまだ各企業の危機管理対応のお手本となっています。

アスベスト混入問題

一部メディアによると1970年代から同社は原料試験でアスベストが見つかったことを商品医薬品局(FDA)に報告していなかったとのこと。

対象は同社の看板商品のベビーパウダーで、これが原因となって病気になったとの訴訟が1万件以上起きています。

中でも同社製品が原因で卵巣がんを患ったとして22名の女性が起こた集団訴訟では2018年に結審し46億9000万ドルの支払い命令が出されました。

ただ、他にも健康被害にまつわる多数の訴訟を抱えており、同社の経営リスクとなっています。

一方で2018年、FDAの検査で微量の発がん性物質が見つかったとのことで「十分な用心のため」として3万本以上の同社ベビーパウダーを回収しています。

株価推移(2020.5.29)

2010年代は比較的堅調に右肩上がりの傾向にありましたが、前述の2018年のアスベスト混入疑惑による訴訟問題で2018年以降の株価は停滞気味です。

財務分析

損益状況

2017年は税制改革で海外に留保した利益に米国が課税をする制度となり、海外売上比率が非常に高い同社は利益を大きく圧迫。2018年は表面化したアスベスト問題の訴訟費用などが利益を圧迫しています。2019年度に入り利益率は回復しています。

キャッシュフロー

安定した売り上げ収入によりキャッシュフローは極めて安定しています。この点での安全性は非常に高い企業と言えるでしょう。

ヴァリュエーション

2017~2018年は税制改正、訴訟といった特別損益がかさんでいますが、それを除けば株価も妥当性があり、資産効率も適正かと思われます。PBR(株価純資産倍率)が年々高まっている点には注意が必要かもしれません。

配当

同社はなんと57年連続増配中の配当貴族銘柄です。2018年度の配当性向が異常値を示していますが、大規模な訴訟費用と賠償金をコスト計上しながらも意地でも増配をまもり、連続増配記録を堅持しようという意志の強さが表れています。

投資家としては頼もしい反面、経営的な不安も感じます。

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まとめ

米国きっての老舗医療関連企業ジョンソン・エンド・ジョンソン。

アスベスト問題はまだ解決しておらずリスクを抱えています。

一方で、タイレノール事件に見られるよう危機に際しては自社に責任があればそれを速やかに認めスピーディに思い切った対応をするなど社会的責任を重んじる企業風土は老舗企業の安定感を感じさせます。

何といってもこの後のCOVID-19対応のワクチン開発が通目されますが、時価総額世界10位、製薬関連では1位。

そして長年医療分野で研究開発を続けてきたその歴史で積み重なった知見を持つ同社は世界のワクチン開発においても有利なポジションにあると考えられます。

「10億回分以上のワクチンが用意できる」というのも同社の資産規模ならではでしょう。もし開発に成功すれば一気に世界中に供給体制を作り、莫大な収益を得られる体制ができている同社は投資先として非常に魅力的だとも考えられます

訴訟関連の悪材料は既に織り込まれているでしょうから、今なら低リスクで仕込んでおけるのではないでしょうか。

7月以降の治験結果を楽しみに待ちたい銘柄です。

※投資はご自身の判断でお願いします。

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